ホルモン補充方法の効果について

 

 

ホルモン補充療法は、更年期の特徴的な初期症状に、ほとんどの人で著しく効きます。自律神経失調症の症状で、更年期障害の特徴的な症状であるのぼせやほてり、発汗、動悸などの血管運動神経症状には、効き目が著しく、短期間で改善されます。人によっては、劇的な効果があらわれる場合があります。

 

エストロゲンの欠乏が原因であらわれる症状がいくつも重なって起こっているような人でも、これら症状の原因であるエストロゲンの減少を補うことで、一度に症状が改善したり、軽減したりできます。90%以上の人が、治療結果を実感し、治療をしてよかったと感じます。

 

更年期障害のうち、いらいら、うつ状態、不眠、不安など精神神経症状には、エストロゲンが自律神経失調を調整することで症状をおだやかにし、気分が明るくなったり和やかになったりして、多くの人が、1ヶ月ほどでそれらの症状が軽減し、その後の継続治療で、症状のほとんどが改善されます。半数以上の人が、気分が落ち着いた、明るくなった、よく眠れるようになったと感じます。しかし、もともと自律神経失調症になりやすい人など、ホルモン補充療法が十分に効かない人もいます。そのような場合、ホルモン補充療法と並行して、抗不安薬や抗うつ薬などの向精神薬や自律神経調整薬を用いることがあります。

 

また、どうしても薬物治療だけでは十分な効果が得られない場合、更年期障害専門医で、カウンセリングの専門的な知識と技術をもった医師やカウンセラーに対話を通して心の問題や環境的な問題を聞きだしてもらい、解決の道筋をつけたり、方策をさがしたりするカウンセリングを受けるとこも有効な治療法のひとつです。

 

ホルモン補充療法は、閉経後に多くみられる萎縮性膣炎にも、ほとんどの人に有効です。エストロゲンを補充することで、膣粘膜が潤うためで、性交痛に効果があります。また、エストロゲンには、皮膚組織を厚くしみずみずしく保つ働きがあるため、膀胱粘膜の萎縮を改善し、排尿を調整する括約筋などの筋組織を増強させ、頻尿や尿失禁の治療にも有効です。

 

エストロゲンを補うと、皮膚表面の組織の厚みが増し、肌の若々しさを保つコラーゲンも増えるなど、皮膚をつややかにして状態を改善する効果があります。そのため、更年期に多くあらわれる皮膚の違和感、蟻が背中をはいまわっているような蟻走感や、全身のかゆみ、かさつきが改善されます。ほか、関節痛にも緩和効果があります。

 

 

 

2015年12月15日更新